第22話  「神は乗り越えられる試練しか与えない」はず 本文へジャンプ
今年の梅雨前線は異例の居座り様だと、
気象庁も言っていますが、なんということでしょう・・・
コロナの試練に耐え、やっと動き出した人々を、
これでもか、と言わんばかりに叩きのめすような豪雨水害。
まったく言葉もありません。

前回の21話でご紹介した「JINー仁」の劇中で、
再々、「神は乗り越えられる試練しか与えない」という、
キーワードが登場しますが、彼らにそんな言葉をかけることは、
到底できません。
これで4回目の豪雨被害に遭ったという農家の方が、
「私が何かしましたか?」と、つぶやかれたニュース映像の、
その感情をぐっと押し殺してもなお滲み出るような悲痛な眼。
そのうるんだ眼に、先ほどの言葉を無神経にかけることは、
絶対にできません。
でも、1週間ほど前にそう言われた方のぐちゃぐちゃだった畑が、
最近少しずつきれいになっているのが映し出されて、
なんとすごいんだろうと、感動しました。

「神は乗り越えられる試練しか与えない」
そう思いたい。
そう思いたいけれど、そんな綺麗ごとだけでは済まない。
でも、コロナ禍と水害のダブルパンチにただやられっ放しでは、
ないはずです。
時間をかけても少しずつでもなんとか皆で乗り越えていきたい。

GoToキャンペーンが始まるのを目前に、東京は無論、
全国的に、じわじわとコロナの感染者数が増えています。
わが岡山も例外ではありません。
観光地をはじめ、待ちに待っていた経済活動に水を差す状況。
「スポーツの日」と名付けられた7月24日は、本来ならば、
東京オリンピックの開会式が行われる日でした。
今頃はオリンピックムードが最高潮に達して、
日本全体が盛り上がっていたはずです。
盛り上がっていたはずのこの時期・・・
GoToキャンペーンで盛り上げようとしても、
なんとなく盛り下がってしまいそうな雰囲気が漂っています。
今後一体どうなるのか、神のみぞ知るということでしょうね。

「神は乗り越えられる試練しか与えない」
そう、信じたい!!
そう信じて、一人一人が乗り越えるための努力を、
こつこつと続けていくしかありませんね。
天然痘や、ペスト、コレラ、スペイン風邪なども乗り越えることで、
医療や生活様式が発達したように、コロナも自然災害も、
苦労して乗り越えた先には、必ず進歩があるはずです。
これらは、大自然から人間に突きつけられた自然淘汰という、
過酷な現実で、大自然の営みは、相手が恐竜であろうと、
人間であろうと、適応しないものは容赦なく切り捨てていきます。
淘汰されない為に少しずつでも進化していくしかありません。
これは、「乗り越えられる試練」であってほしいです。
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