第27話  少し早目の人生設計を
          
〜 倦怠感 〜
本文へジャンプ
この数年、毎年のように「今年は気候が不順ですね。」とか、
「世界的に異常気象ですね。」とか言っているように思います。
今年も、まったく、春先からずっと天候不順が続いていますね。
桜の頃は、無情な花散らしの雨が多く、5月は異常に暑くて、
打って変わって6月は涼しく、7月には相次ぐ台風にうだるような暑さ・・・
8月は、あまり暑くならないのでは、とも言われていますが、
どうなることやら・・・
おかげで野菜の値段も上がりますが、人間にも影響が・・・
体調不良気味という方が多いようです。

こういう不順な天候が続くと、自律神経が乱れやすくなる為、
訳も無く倦怠感を覚える、という人が増えます。
どこか悪いんじゃないかと、血液検査をしてもらっても、
どこにも異常は無く、健康ドリンクやサプリを飲んでもパッとしない。
こういう時、鍼灸治療が本領発揮します。
どこも悪くないのに、全身に倦怠感があるという状態を、
東洋医学では、「気の流れが滞っている」と解釈します。
鍼灸治療をすることで、「気血の流れ」が改善しますので、
治療が終わって帰る時には、「あぁ〜スッキリした〜!」と、
言われる患者さんが多いのは、その為です。
西洋医学的には、自律神経(交感神経と副交感神経)のバランスが、
整うので、体調が良くなってくるのです。

来年、30歳になるという彼女は、最近、少々焦りを感じています。
大学を卒業して就職した頃は、結婚なんてまだまだ!と思っていた彼女。
友人や知り合いに、何人かの男性を紹介されましたが、
「その頃は、自分の中の水準が高くて、ろくに会わないうちに、
この人はナシだなぁ〜ってさっさとスル―してました。
今思うと、勿体ないことしたなと後悔する人が何人かいます。
色々紹介してくれてた人も何べんも断ったから、最近は全然だし。」
悩んでいるせいもあってか、このところ、身体がだるくて、
一応仕事には行くけど、集中力が無くてミスばかりしているとのこと。

デスクワークが主という彼女は、頸肩の凝りも強かったので、
凝りもほぐしながら、気の流れを改善する治療をしました。
「結婚も本当にご縁のものだから、スル―しちゃった相手は、
ご縁が無かったんだと思うよ。今、真剣に結婚に向き合おうとしてる
この時が、あなたにとっての本当の適齢期到来だから、
一生懸命引き寄せようと頑張ってたら、自然と現れるよ。
ただし、人柄よりも、自分の身の丈以上の条件ばかりを重視してたら、
いつまでたってもダメよ〜」
「はい。よく解ります。」

治療後、「なんか、すごくすっきりしました!」と、
さわやかな表情で帰って行った彼女は、2回の治療で、
すっかり倦怠感がなくなりました。
「調子が悪くなったら、またいつでも連絡してね。」
「はい。今度来る時は、先生にいいご報告ができるように頑張ります!」

昔のように、適当な年齢になるとお見合いなどをして、
親や周りから勧められた相手と、多少妥協しながら結婚するという
時代ではなく、最近は彼女のように、結婚はまだと思っているうちに、
気が付いたら30歳、早くしなきゃ、でも、相手がいない・・・と、
焦る女性が多く見られます。
ご縁のものだから焦らずに探せばいいよと、言うものの、
女性が35歳を過ぎると、卵子の老化が急速に進むと、
言われている以上、そうゆっくりと構えても居られません。
悩ましいですね・・・

何にでも、最適な時期というものがありますが、
人間も生き物ですから、やはり子孫を残すという側面でも、
また仕事の能力や技能を伸ばすという側面でも、当然、
最適な時期というものがあります。
なので、女性が仕事と結婚の両方を、最適な時期にしようとするのは、
非常に大変なことなのです。
でも、大変だからこそ、挑戦する価値があります。

結婚も仕事もしたい女性のみなさん、
たった一度の人生なのですから、ただなんとなく・・・ではなくて、
少し早めに人生設計を始めて、挑戦してみましょう。
(’15.7)


 治療室の小窓トップへ