第16話  小顔になって若返った!!
            
〜顔のむくみ〜           


「この様に、上から下へリンパを流しましょう。」と、
エステの専門家等が、顎の下から鎖骨の上のくぼみへ、また頬から顎へと、
手のひらでゆっくりと撫でて、自分で小顔にするテクニックを見せるテレビ番組。
ここ数年、とても多いので、こういうテクニックを知らない方は少ないと思います。
テレビに向かって、一生懸命、自分の頸や顔を撫でてみたことは、
誰にでも一度や二度は、あることでしょう。

でも、脂肪がついているせいで、二重顎になったり、顔が大きかったり、
頸が太いと思い込んでいる方がまだまだ多く、
頸や肩の凝りの治療をして、体重は変わらないのに、
頸や顔がスッキリしてきて驚く患者さんは少なくありません。
当クリニックでも、美顔治療をしますし、勿論、顔に直接治療する効果は
絶大ですが、第10話でご紹介したように、ことさら顔に直接治療しなくても、
「鍼灸治療のオマケ」として、美顔効果がついてくることは、よくあります。

彼女が治療室に入ってきた時、本当に調子が悪そうでした。
頸が凝って苦しい、めまいがする、手が重くてしびれる感じがする、
生理が2、3カ月に一度しかなく、たまにあると大量出血になる、など。
一見して、顎から頸にかけてむくみがひどく、背中もむくんで、
東洋医学で言う所の、典型的な「水毒」の状態です。
「水毒」とは、体中の水はけが悪い状態で、これは早く改善しなければ
いけません。
取りあえず、リンパ疎通法の鍼治療を行い、お灸で体を温めて1回目の治療は、
終了しました。

9日後、2度目の来院時、彼女の風貌は、早くもだいぶ変わっていました。
「頸や肩や背中がすごく楽になりました。小学生の息子が毎日揉んでくれるんですが、全然違うって、びっくりしてました。この辺が膨れてて、脂肪がついてるのかと
思ってたんですけど、これ、脂肪じゃなかったんですね。」
そうなんです。顎と頸の境目がはっきりしないくらいむくんでいたのですが、
かなり顎のラインがすっきりとしています。

彼女は、男性が主流の建築構造設計の仕事をしながら、子育てもしている、
スーパーママなので、なかなか毎週は来院できませんが、
4回目の治療の後くらいから、めまいや手のしびれがなくなりはじめ、
体が随分楽になってきたので、できるだけ夜歩いたり、
ストレッチをしたりできるようになってきました。
その後、4か月もの間音沙汰がなかった生理がやってきたり、
「以前は、急いでも走ることはできなかったのに、今は走れるんですよ〜」
と嬉しそう。会社でも、エレベーターを使わず、階段で6、7階まで上がれるように
なったとか。
体が快調になると、こういう風に、「良循環」になってくるのです。

「最近、食事内容が変わらないのに、少しやせてきました。」
本当に、初診時から半年ほどで、体全対がすっきりとして、小顔になり、
「失礼だけど、若返った感じですよ。」と言うと、
「本当、そうですよね。」とにっこりはにかむ彼女は、とてもチャーミングです。

忙しいのと、体調がだいぶよくなったのとで、
最近は、月に一度の治療になったので、仕事がハードな時などは、
少しめまいが起きそうになったりするようですが、
そこは、鍼灸治療の真骨頂、自己回復力がついてきているので、
月に一度の調整で、保っていけているようです。

夫との出会いがきっかけで、東北からはるばる岡山に嫁いできたという彼女。
若返って、夫婦仲良く、仕事に子育てに頑張るスーパーママを、
これからも、心から応援していきたいと思います。

                                            (’14.8)

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