新春恒例の箱根駅伝は、私の大好きなもののひとつです。
1区1区は個人プレーですが、チーム一丸となって襷を繋ぐ絆の強さ、
文字通り山あり谷ありのコースを抜きつ抜かれつする、人生そのものの
紆余曲折を観ているような展開は、どんなドラマよりも感動的です。
その大好きな箱根駅伝を毎年なかなかじっくりと観ることができませんでした。
お正月というのは、普段より人口過密なため、何かと用事が多く、
とてものんびりと座ってテレビを観る状態ではありません。
テレビのリモコンの主導権はもとより明け渡してしまっていますので、
今、どの大学がトップを走ってどんな順位だと確認しても、
用事を済まして戻ってくると違うチャンネルに変えられていて、
すっかり順位が入れ替わってしまっているという始末。
しかし今年は違いました。
コロナのおかげで(?)人口過密から解放され、大好きな箱根駅伝を、
往路、復路共にじっくりと観ることができたのです。
そして、駒大が3分19秒差を覆して奇跡の大逆転劇を演じるその瞬間を、
心が打ち震えるような感動と共に観ることができました。
今回はコロナ禍で練習も満足にできず、開催すら危ぶまれ、
本当にストレスフルな中で、どのチームの選手たちも健気に頑張って、
沿道の観客たちも歓声は上げず拍手で応援し、
異例ずくめだったにもかかわらず、すばらしい大会でした。
それにしても、駒大の大八木監督の「男だろ!!」という檄は、
今や名物になっていますが、私などの世代は懐かしささえ覚えます。
昨今は、男らしさとか女らしさなどは死語になりつつあり、
大声での叱咤激励がパワハラと言われる時代。
叱るより褒めて育てろという時代。
大八木監督自身、勝てない時期が長く続いたため、
選手への接し方を変えないといけないと試行錯誤して、
以前より優しくなり、よく褒めるようになったとのこと。
でも、10区で大逆転劇を演じた石川君は、「男だろ!!」の一喝に、
「スイッチが入った」と。
やはり、一喝や檄の底辺に深い愛情と信頼関係があってこそ、
それを不快に感じず、それに答えようという思いが芽生えるのでしょうね。
来年の箱根駅伝は、今年のようにゆっくり観られるのか、はたまた、
従来の状態に戻るのか解りませんが、
惜しくも総合優勝を逃がした創価大や、今年は思わぬ番狂わせだった、
王者青学、駒大の連覇なるかを含め、来年が今から楽しみです。
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