今年の梅干し作りでは、大失敗をするところでした。
15年ほど前から毎年欠かさず続けてきたのに、危うくその歴史が途絶える
かも、と、一瞬思いました。
そもそも、私の大失敗というより、今年のこの半端ない猛暑のおかげでは
あるのですが・・・
例年どおり、庭の梅の実を収穫。
今年は生り年なのか、大粒の梅の実が豊作で、いまだかつてないほどの
量の梅の塩漬けができました。
何人かの患者さんと、毎年、梅漬けイベントの進捗状況を共有しているの
ですが、今年は皆さんも、豊作だったとのこと。
去年は量が少なかったので、来年はまた「裏」年で少ないかも知れません。
柿なんかもそうらしいのですが、「隔年結果」と言うそうです。
ともあれ、ここまでは順調でした。
塩漬けした梅の実から梅酢がしっかりあがると、赤紫蘇を塩もみして漬け
こむのですが、今年は何故か赤紫蘇が店頭に出回るのがすごく早く、あまり
早く買っても、フルに仕事をしている身としては、冷蔵庫に何日も入れたまま
では鮮度が落ちるので、毎年買う時期まで見合わせようと買わずにいました。
毎年買う時期というのは、昔から梅干し作りをしていた亡き母の「半夏生まで
には赤紫蘇で漬けこむ」という「教え」を守っていたのです。
「半夏生」とは、夏至から数えて11日目のことで、夏至も半夏生も毎年変わる
のですが、今年の半夏生は7月1日でした。
ところがです。今年は、いつになく早く5月中から店頭に並んでいた赤紫蘇の
姿が、私が通常買う6月中旬頃から、ピタッと見えなくなってしまいました。
スーパーというスーパー、JAや産直市場など、仕事の休みの日にあちこち
右往左往したのですが、どこにもありません。
どこのお店でも異口同音に言われたのが、「この猛暑であっという間にできん
ようになったらしい」「お客様みたいに言われて来られる人が多いんですよ」
焦ったのは言うまでもありません。
梅漬け仲間の患者さんたちも、今年は赤紫蘇が出回るのが異様に早かった
から、買ったまましばらく冷蔵庫に入れといてシナッとしたので漬けた、とか、
自分の畑で作っている人はやっぱり、雨の無い梅雨が明けて暑くなった頃、
一気に枯れたようになって慌てて収穫した、とか言って、全く手に入れる事が
できない私に同情してくださったのですが、どうしようもありません。
塩漬けだけの梅干しもそれはそれで美味しいよ、と彼女たちに慰められ、
今年はそれでいくかと思いつつ、やはり、赤い美味しい梅干しを諦めきれず、
ネット検索してみるとありました!ありました!
九州の色々な農作物を扱っているお店のウェブサイトで、綺麗な赤紫蘇を
見つけて、すぐ購入。
送料の方が高い位でしたが、毎年スーパーで買う紫蘇より発色が鮮やか。
このところのキラッキラの快晴続きで、何の心配もなく外に出しっぱなしで
仕事に行けるという、最高の土用干しの真っ最中です。
来年は、送料の方が高い赤紫蘇を取り寄せずに済むよう、早めに購入しよう
と思いますが、この異常な猛暑が来年以降も普通になり、年々更新されていく
のか・・・そうなると、赤紫蘇だけでなく他の野菜やお米などもどうなるのか・・・
大変なことになってきましたね・・・
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